2017年9月10日 (日)

衛気を養い花粉対策

ブタクサの花粉症相談が増えてまいりました。
皆さんどのように花粉症対策をしていますでしょうか。

抗アレルギー剤、漢方薬、健康食品、マスク、アロマ等
様々な対策があり、自分のライフスタイルに合ったものを
選択されていることと思います。

花粉症に対する漢方療法の一つに
「衛気(えき)」を補う方法があります。

「衛気」 聞いたことがない言葉かもしれませんが
漢方中医学では、基礎理論で「気の種類」の一つとして
必ず学びます。

簡単に言えば、からだを防衛するための気で
特に身体の外から侵入しようとする異物・邪気から
守るために、全身に行き渡っています。

また、身体を温め、汗をコントロールすることで体温調整に
働いています。

風邪をひきにくい方、免疫力がある方は
この「衛気」が充実している状態であるといえます。

花粉症を患っている方の多くは、
「衛気」の働きが弱く
花粉という異物に対して過剰に防衛していて、
過剰防衛反応症状として、鼻水、鼻づまり、かゆみなどが
あらわれるのです。

「衛気」の働きが弱い方の体質的特徴は、
・胃腸が弱い
・喘息、皮膚病などがある
・便秘傾向、下痢しやすい
・大腸の病気がある
・汗が多くでる
・疲れやすい
・暑さ、寒さに弱い
などがあげられます。

「衛気」を補うためにお勧めの漢方薬は
イスクラ衛益顆粒(えいえきかりゅう)s

イスクラ衛益顆粒S


黄耆・白朮・防風からの生薬で構成され、
中医処方としては、玉屏風散という処方名で記載されています。

服用方法は1日3回、食前、または食間に服用します。
15歳未満の方は服用できません。

「衛気」を補うことで、花粉や異物から身体を守ることができるので
予防・体質強化としてもおすすめの漢方薬です。

鼻水・鼻づまり・目のかゆみ・くしゃみなどが
ひどい場合には、それぞれの症状にあった漢方薬がありますので、

イスクラ衛益顆粒sと一緒に服用するとさらに効果的です。

イスクラ衛益顆粒sは、日本中医薬研究会の会員店のみでの取り扱い
となります。

お近くのお店はコチラから検索してください。
http://chuiyaku.or.jp/shoplist

多摩地区のお店はコチラから検索
http://tamachuiyaku.com/member/

 イスクラ産業株式会社
★イスクラ衛益顆粒s特設サイト
http://www.iskra.co.jp/product/tabid/282/Default.aspx)


お店によっては試飲サービスを実施いていますので
お気軽にお声をおかけください。

2017年7月 8日 (土)

その疲れに効く!!夏対策

 夏の健康維持に欠かせない漢方薬をご紹介します。

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 麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)です。
 60包入り 8910円(税込) 第3類医薬品

 中医学では”宗気を養う”ことが、カラダの元気を補う
とされています。

 「宗気(そうき)」とは心肺機能をさすと考えられ、
宗気を養うとは「心肺機能を高める」ことが
カラダの元気を補うとされています。

 その為に生み出された処方が「生脈散」で
生脈とは脈をイキイキさせるという意味で、

 病中病後の体力低下や消耗状態の改善、強心剤として
使用されるほか、水に溶かして健康茶のように飲まれています。

この処方をもとにして製剤化した医薬品が「麦味参顆粒」

 血液の粘りをとって血液を巡らせ、エネルギーを強め、
血流を改善し、心臓のポンプ機能を高め、さらに、カラダの
隅々まで潤いを補って、心身の疲れの予防や回復に
早い効き目を発揮します。

 スポーツの疲れや慢性疲労、精神的なストレスによる
倦怠感などに対応し、お子様からご高齢の方まで、幅広い年齢層に
服用いただけます。

中医薬研究会の取扱店では”試飲サービス”を
行っている店舗もありますので、
お気軽にお尋ねください。

・夏バテしやすい方
・発汗が多い方
・熱中症が心配な方
・成長期
・ご高齢の方
・いつもと違う栄養剤を考えている方


は「麦味参顆粒」をおすすめいたします。

2017年6月26日 (月)

五臓六腑について・・・脾

③脾
脾は消化器官の働き全般を指しています。

(主な働き)
(1)消化・吸収・運搬
脾の重要な役割は、飲食物より得られる栄養物質を
消化・吸収し、それらをもとに気血を作り
全身へ運搬することです。

(2)血は血管内を漏れなく流れていくためには脾の統血作用
があるためです。

(3)内臓や組織の位置が一定した位置にあるのは
脾の昇提作用のおかげです。

(それぞれの働きが低下すると・・・)
(1)食欲不振・胃もたれ・下痢・軟便・むくみ
(2)不正出血、鼻血、稀発月経
(3)胃や子宮の下垂、めまい、下痢
など消化器官の不調だけでなく、内臓全般の働きの低下
血の統制が乱れてしまいます

脾の働きは、消化吸収・運搬・気血、統血、昇提ですが、
主に消化吸収へ負担をかけたり機能が低下すると
六淫と呼ばれる病邪の「湿邪」を発生させ、
病気を慢性化させてしまいます。

さらに、痰飲の発生とも深く関与しているため三焦を通じて
全身的な水(津液)の澱みや停滞を発生させてしまいます。

湿邪は、今の梅雨時期から暑さが和らぎ始める処暑までは
非常に発生しやすいため、冷たいものを多くとりすぎたり
変食傾向にならないよう注意しましょう。

漢方薬では、体内に発生した湿邪を追い払うものや
消化器官の低下した状態を補うもの、
下垂した内臓を持ち上げて働きを取り戻すものなど
症状に合わせた漢方薬が数多くあります。

いつもこの時期に体調を崩してしまう方、
普段から消化器官が弱い方は
漢方薬を試してみてはいかがでしょうか。

しっかり相談できて、自分に合った漢方薬を提供していただける
薬局選びはこちらからどうぞ
多摩中医薬研究会会員店

2017年4月18日 (火)

五臓六腑について・・・心

②心
心は五臓の中でも中心的存在で、生命維持のための柱となるため
別名「君主の官」とも言われています。

(おもな働き)
・血を全身に送り出し、めぐりを管理しています。
・意識、感情、思考などの精神活動を管理しています。
 現代医学では、思考や感情は脳が支配しているとしていますが、
 中医学ではそれは「心」の働きであると考えています。

現代病ともいわれる「うつ病」など精神疾患の多くは
漢方では「肝」「心」の働きの乱れであると考えています。

「心」の乱れの始まりは睡眠障害が大きく関係しています。
睡眠障害を改善するための漢方薬である
「酸棗仁湯」「帰脾湯」「天王補心丹」などは

その効能に「養心安神」
という作用があるため
睡眠障害を整えていく作用があるのです。

睡眠障害の始まりは
朝すっきり起きれない・寝付くのに少し時間がかかる
夢が多い・朝早く目覚めてしまう
などが挙げられます。

本当の睡眠障害である不眠症になる前に
漢方薬で「未病対策」(セルフメディケーション)することが
大切です。

次回は③脾についてご説明いたします。

2017年3月19日 (日)

五臓六腑について・・臓の働き(肝)

漢方薬を選択するための診断方法に、
「五臓弁証」があります。

中医学では、人体の内臓全体を「臓腑(ぞうふ)」と呼び
「臓」は「肝・心・脾・肺・腎」の5つのことで「五臓」
「腑」は「胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦」のことで「六腑」

「臓」と「腑」は、表裏の関係があり
「臓」は裏
「腑」は表
に属します。

●五臓それぞれの働き

①肝
 「肝」は、の巡りを管理しています。
 を貯蔵して全身の血量を調整しています。

 (主な働き)
・肝主疎泄
全身の気の巡りがスムーズに流れるように管理しています。
精神的不安や緊張・ストレスに対して働いているため。
この働きが整っていると、精神的に安定し、感情をうまくコントロール
することができます。
逆に、働きの低下は、精神不安・イライラ・うつ・気分変調
といった感情面をコントロールすることができにくくなります。

・臓血
五臓の肝は血を貯蔵し必要に応じて全身に送り出しています。
運動した時には筋肉に、
読書やスマホを見ているときには目に血を供給し
栄養を与え、休職しているときには血は肝に戻り貯蔵されます。

肝は「目」や「筋」と関係が深いため、
臓血作用が低下すると
目の疲れ・かすみ目・ドライアイ・飛蚊症
筋肉のけいれん・しびれ・こわばり・震えが起こります。

また、「肝」は自律神経やホルモンとも関係が深く
自律神経失調症・うつ病・パニック症・甲状腺異常
月経異常・不妊症などその他多くの疾患が
関係しています。

肝は、五行学説で説明した「木」と関係しているため
のびのびと自由に動き回ることを好みます。

「肝」は様々な病気の出発点ともいわれていますので
ストレス対策をして、心もからだものびのび・イキイキと
活かしていきましょう。

次回は②心についてご紹介します。

2017年2月19日 (日)

五行学説・・(相生・相剋)

前回に続きまして、五行学説のそれぞれの関係性
についてご紹介いたします。

余談ですが、漢方治療を行っていて感じることは
固定概念を持ちすぎることはよくない。ということです

この状況は必ずしも同じ結果・同じ反応を示さなければならない
ということは、漢方では治療の妨げになることがあります。

例えば、「肝」の働きが低下していると、
必ず、血流障害・イライラ・憂鬱・目の疲れ・かすみなどが
あらわれないといけないということはありません。

更に、漢方薬を服用するには
記載されている効能効果に完全にマッチングしていないといけない
わけでもありません。

漢方は基礎理論はあくまでも骨組みであって
最終的出来栄え(症状や反応)は人によって違いがあります。
柔軟に広い視野をもって学んでください。

本題です。

五行にはそれぞれ独自の特徴を持っていますが、
5つの要素はバランスを保って存在していて、

一つの要素がもう一つを生み出す関係を「相生(そうせい)」
一つの要素がもう一つを抑える関係を 「相克(そうこく)」
と呼んでいます。

図で表現すると
       
2_3
となります。

相生の関係は
木(肝)は燃えると火(心)を生みます。
火(心)は燃えた後灰となり、灰は土(脾)に帰ります。
土(脾)を掘ることにより金(肺)を得ることができる。
金(肺)の表面には水(腎)が凝集しやすい。

相克の関係は
木(肝)は、土(脾)の栄養分を吸収し、
土(脾)は、水(腎)を吸い込み、
水(腎)は、火(心)を消し、
火(心)は、金(肺)を溶かし、
金(肺)で作られたノコギリは木(肝)を切る

という関係が五行にはあります。

体調を崩している状態は、
この相生・相克の関係に乱れが起こっている状態で、

相生の乱れを「相乗(そうじょう)」
相克の乱れを「相侮(そうぶ)」
と呼びます。

相乗の関係の例えとして

森林は降った雨を蓄えて、川に流したり、二酸化炭素を吸収する
等の働きがありますが、
森林を維持するために「間伐」が必要になります。

間伐は、込み合ってきた木々を間引く作業のことで、

間伐を行わないと
木が生い茂り、互いに成長を抑制、
光が土(脾)まで届かないため、土地がやせて下草も生えず
根もしっかり張ることができないため木(肝)の成長を悪くします。
また、土(脾)が痩せることで降った雨水(腎)を
吸収することができなくなり、土砂災害が発生しやすくなります。

このように、肝(木)の働きの異常が
脾(土)に影響を与えてしまうことを相乗と言います。

漢方相談では、現在の病状・症状とこれまでの経過などから
どの臓に現在問題があるのか、そして何に影響されているのか
今後どのようになってしまうのかが
五臓の相生相剋関係から判断することができ
それに合った治療方法を選択するのです。

その為、漢方相談といったカウンセリングが重要になります。
せっかく服用する漢方薬ですから
自分に適した漢方薬を服用することが治療の近道です。

漢方相談をするなら、カウンセリングに定評のある
多摩中医薬研究会のお店に
お気軽にご相談ください。

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2017年2月 9日 (木)

五行学説

前回は、陰陽学説のお話で、
すべてのもの事象に陰陽の対立し依存しあう関係のものが
存在するということでした。

今回はもう一つの中医学哲学「五行学説」です。
これは、自然界に存在す基本の要素を、その性質によって
「木・火・土・金・水」
にわけて、この5種類の物質が互いに関係を持ち、
バランスをとって存在しているという考えです。

それぞれの特徴をご紹介します。

①木の特徴:育つ、昇る、発散する
植物の木のイメージ通りで、枝や幹のように自由に、上へ外へと
広がっていく性質のものやそのような働きは「木」に属します。


②火:暖かい、上昇する、明るい
火が燃え上がる、炎上するという言葉通り、
火は暖かく上へ上がる性質があるので、
そのようなものは「火」に属します。

③土:受け入れる、養い育てる、分解して変化させる
土には、種をまいて農作物を収穫する作用があり、
「万物はみな土より出ずる」
という言葉があるように
受け入れ、育て、分解する特徴があり
そのような性質や作用のものは「土」に属します。

④金:冷たい、硬い、清潔
金は、金属のイメージで、硬く、汚れにくく、重厚感があります。
また、金属は変化する性質によって、新たな形へ変わります。
そのような性質や特徴を持つものは「金」に属します。

⑤水:湿らせる、潤す、冷ます
水は、重力によって、上から下へ向かいます。
物を湿らせたり、潤したり、熱を冷ましたり、火を消すこともできます。
こうした作用や物事は「水」に属します。

五行と、五臓、からだの部位、感情、季節、色などと分けた表を
五行色体表と呼び、漢方を学ぶ上で基本的な関係表となります。

Book1

次に、五行にはそれぞれ関係性があります。

次回は、五行の「相生・相克」について
をご紹介します。

2017年1月27日 (金)

陰陽五行・・陰陽

前回、五臓についてお話と言いましたが、その前に
陰陽五行についてお話いたします。

陰陽学説(いんよう)は中国の古代哲学で、
この世に存在するすべてのものに
陰と陽の対立する性質を持つ2種類に分けることができ
陰と陽は対立しながらもお互いに影響しあう関係であります。

<陰陽の例>

・陽・・・天 上 男 外 昼 夏 熱 実 気 動 興奮 亢進
・陰・・・地 下 女 内 夜 冬 寒 虚 血 静 抑制 衰退

など、さまざまな物に陰陽は存在します。

陰陽がお互いに影響しあうということは、
一方があるからもう一方が存在する相互依存の関係です。

陰陽は絶えず増減し、すべての事物は一定の段階に達すると
、それぞれ反対方向に転じるとされています。

季節で説明しますと、
昼間と夜間の時間は

春分の日を境に、太陽が出ている時間が長くなり(陽の増加)
夏至をピークに徐々に陽の時間が少なくなり
秋分の日を境に、日が沈んでいる夜の時間が長くなり(陰の増加)
冬至をピークに陰の時間は減少し春分の日を迎え
再び同じサイクルを繰り返します。

人の身体にも陰陽は存在します。

身体の表面は陽、体内は陰に分けられますが、
身体表面はさらに前面(陰)と背面(陽)に分けられ
体内では五臓(陰)六腑(陽)、
さらに五臓では心肺が陽、肝・脾・腎が陰に分けられます。

〇陰陽の均衡
陰陽は常に増減し変化をしています。
からだが健康である条件はこの陰陽のバランスがとれていることです。
バランスが崩れると、からだはバランスがとれた状態に戻そうと調整します。

体調が悪くなる、病気になるのは
この陰陽のバランスが大きく乱れていて、
うまく調整できていない状態なのです。

バランスが乱れている状態の例として
●陰が過剰・・冷えが強い、内臓の冷え
●陽が過剰・・暑がる、のどの渇き
●陰が不足・・足裏・手のひらのほてり、のどの乾燥
●陽が不足・・冷え、疲労しやすい

といった体調変化が現れます。

陰の過剰と陽の不足、陽の過剰と陰の不足は
同じような症状が現れますが、
治療方針は違いますので、
他の自覚症状などから総合的に陰陽バランスの乱れを
見極めなければなりません。

総合的判断の要素として五臓の働きの状態を
把握することが必要です。

その五臓の働きを学ぶ上で五行学説を知っておくことが
大切なので次回は五行学説について
お話しする予定です。

余談:
スターウォーズの最新作は見ましたでしょうか、
私は残念ながら、いろいろ用事が重なり
見ることができていません。

スターウォーズをご存知の方は
ジェダイが光でダースベーダーが闇であることは知っていると思いますが、
闇であるダースベーダーは初めから影であったのではありません
影(闇)を明るくする光としてジェダイとなりましたが、
内に潜んでいた闇が表に出ることで
ダークサイドに陥ってしまいました。

しかし、闇になってもすべてが闇で存在することはできないため
光の部分が自身の最後の時に現れルークを救ったのです。

このように、一方に偏りすぎると
あらぬ方向に向かってしまうため
しっかりとバランスをとることが大切なのです。

仕事ばかりしないでたまには息抜きを・・・

来月からプレムアムフライデーが始まります。
うまく息抜きしましょう!!

2017年1月20日 (金)

気血水・・・血・水(津液)

前回は、気の働きについてご紹介いたしました。

今回は、気と同様にからだに必要な基本的物質である「血」「水」
についてお話いたします。

気は、目に見えないエネルギーであり、主にからだの臓腑や
組織の働きを助けるエネルギーと言われ「陽」に属します。

血・水(津液)・精は、全身に栄養や潤いを与える物質で
「陰」に属します。

このように陰に属する「血」の働きは

①からだを潤し養う
 血は全身を巡ってあらゆる場所に栄養と潤いを与え
 良い状態を保ちます。

②精神活動を調整
 血は思考・判断・感情などをの活動を調整する栄養源でもあります。
 血が充実することで精神が安定していきます。


血液と「血」の違い、

漢方診断で血虚(けっきょ)という言葉があります。
これは文字通り「血」が虚(不足)している状態を指しますが

貧血とはイコールではありません。

血液は、気・血・水(津液)を含んでいることであり、
貧血は、漢方では「気血両虚(きけつりょうきょ)」
と表現されます。

当然、血が不足すれば、気も不足するので
気血両虚となるのですが、
貧血と血虚とは、意味合いが異なります。


同じ陰に属する水(津液)とは
全身に必要な水分のことで、具体的に
消化液・唾液・涙・鼻水・汗など体内や体外に排泄される
液体のことで、さらさらしているものを「津」
粘りがあるものを「液」と分けています。

働きとしては、その物質の働きそのもので、
体表面を潤したり、粘膜を保護したりして
からだを潤し、活動を滑らかにします。

血と津液は互いに変化しあっているため、
津液が不足すると血も不足するのですが、

先ほど説明した、
血虚は、「血」が不足した状態であり
「血・津液」が両方不足している状態を

属しているところから「陰虚(いんきょ)」
と呼び、血虚と区別しています。

気・血・津液はお互いに結びつきがあり、

気は、飲食から得られる栄養を主な原料として「血」「津液」
を作る働きがあり。
作られた「血」「津液」は「気」とつながることで、
全身を巡ることができるのです。

これらのことから、漢方中医学では気血水のバランスの乱れを
診断することで、治療する方法があり、
その診断方法を、「気血水弁証」と呼んでいます。

次回は、五臓についてお話いたします。

2017年1月14日 (土)

気血水・・・「気」

前回は、漢方中医学の基礎理念についてご紹介いたしました。

健康とは、大自然との調和や体内バランスが整っている状態であり、
病気になるのは、その調和が乱れたために起こっているのです。

漢方中医学は、血液検査や心電図、CTスキャンなどがない時代から
発展してきた医学ですので、検査値や病理検査を治療の指標と
しているのではなく、自覚症状や体質変化から

「証」を読み取り、体内の変化を探ります。

その証を見極めるために
・八綱弁証
・気血水弁証
・臓腑弁証
・病邪弁証
が必要であることも前回ご紹介いたしました。

今回は、その中の気血水弁証のための要素である
「気血水」について説明いたします。

気血水は、身体の全体を生かしていくために必要な物質です。

「気」は、目に見えないエネルギーのことで、
身体の中で流れている電気もその一部であり、
気配や雰囲気あるいはオーラと言われるものも、
その人が持っている「気」のエネルギーの一つです。

中医学では「気」の持つ働きを大きく5つに分類しています。

①推動作用
気は他の要素である血・水・精などを動かし循環させています。
このことを気の推動作用と呼んでいます。

②温煦作用
気はからだを温め体温を維持する働きがあります。
体温は気の温煦作用が行っているのです。

③防御作用
その名の通り身体を守る働きで、特に体表面にある気の
ことで「衛気(えき)」と呼んでいます。

④気化作用
私たちは食物の中にある気(エネルギー)を
食べることで、体内に取り入れ気・血や水・精を作っていますが、
その食物から必要なものを取り出す作用のことや
体内で不要になったものを排泄物に変化させるのもこの作用です。

⑤固摂作用
気は血や水・精などの液状のものが漏れ出ないように防ぐ働きがあり
そのことを固摂作用と呼んできます。
また、胃下垂や子宮脱などの臓器の下陥が起こらないように
定位置にとどめておく働きもこの作用です。

これら5つが主な気の働きで、これらの働きが充実していると
健康状態が良いということになり、

健康を害している場合には、
その症状の現れ方などから、
「気」が乱れているのであればどの作用が乱れているのかを
診断します。

冒頭でもお話ししましたが、漢方中医学は、
検査値や病理検査などを診断の要素としていないため

自覚症状や体質変化を詳しくお伺いしないといけません。
その為、漢方相談は問診がとても大切なのです。

漢方薬を服用することを考えたら
漢方カウンセリングが充実した薬局・薬店で相談して
漢方薬を選んでもらいましょう。

お近くの薬局はこちらから検索ください。
多摩中医薬研究会会員店
http://tamachuiyaku.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/post-4636.html

次回は、血の働きについてご紹介します

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